つれづれ 2003年7月

踊る大走査線(2003/7/27 sun) - ネタバレ

踊る大走査線THE MOVIEレインボーブリッジを封鎖せよ!見てきました。初回観客動員集が何だか驚異的だとか話題にもなってますね。この映画を見ての感想は、、、素晴らしいです。全てにおいて期待を裏切ってくれます。

見事なまでの犯人の描かれなさ

刑事ドラマの王道って、刑事コロンボみたいな、犯人との知恵比べみたいな面白さがあるものですが、そんなものみじんもありません。犯人のバックグラウンドもなければ、犯行動機もあいまいで、推理小説のように観客が考えることは全くありません。チンパンジーが見てもわかる事件内容です。素敵です。なんですか?駄洒落とリストラだけで全てOKなんですか?

見事なまでのセリフの白々しさ

この映画には決めゼリフというべきものがいくつかあります。代表的なもので、青島の「事件は会議室で起こっているんじゃない、現場で起こっているんだ」に対する「事件は現場で起こっているんじゃないの、会議室で起こっているのよ」。で、このセリフはどこで、出てくるのかとおもいきや、盛り上がりも何もなく、初っ端です。中盤で深津絵里が「私たちはそんな、やらなくていいような仕事をやっているんですか」というようなセリフも出てきます。小さな仕事や評価されにくい仕事にも意味があるということを伝えているメッセージなんですが、全く伝わりません。そんなに白々しく使われることに腹立たちささえ感じます。このセリフに共感できる人はよっぽど今の学校や仕事がイヤなんでしょう(ピカチューの電撃セリフが、マイニチルーチンワークチューとかでも共感できるんでしょう)。共感できた人は幸せになれる壺を買わないように注意してください。あとはCMで、ユースケが「この組織は新しい組織かもしれない」というのがあったんですが、これもなんだか。極めつけは青島の「湾岸所は血液を求めています」ですが、これは全く意味不明です(吸血鬼を呼び寄せるためという説もあるが。。。)。

CMがウソです

決めセリフとかぶるんですが、見事に期待を裏切ってくれます。あのCMで出てくる場面が、映画の中でどんな盛り上がりで使われるんだろうと思っていたところが、あれ、どれ、それ、本気ですか?って感じです。すごいですね。。。

やっぱり、あれ、本筋ないですよね。場面場面や、見せ場を単体で見ると、面白い箇所があれこれある気もするんですが。。。この映画は2回、3回行くと面白いとか言ってる人もいますが、それってあれじゃないでしょうか?自分の子供が運動会で走ってたら面白いような感じで、織田雄二や深津絵里が、2時間電車の中でシリトリしているだけでも面白いんじゃないでしょうか?あの時、青島はリンゴって言ってたけど、あれはリンゴ事件のときのリンゴだよねーとか。

まあ、駄作ですね。この映画が世の中の役に立つととといえば、「ウンコは部屋の中でするんじゃない、トイレでするんだ(ペット向け。イマイチ)」とか決め台詞ゲームに使えるぐらいでしょうか。まあ、でも一緒に言ってた人は途中で感動して半泣きしてたましたので、人によっては普通に面白いのかもね。

(なんとなくこの怒りを誰かに伝えたかったので書いてみた)


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